Step 05

操作パネル
左側の設定を完全解説

PROCESSORS・FACE SWAPPER MODEL・PIXEL BOOST・EXECUTION PROVIDERS…
各項目の意味と最適な設定値を、ひとつひとつ丁寧に解説します。

左パネルの
構成を把握する

WebUI左側パネルには処理の中核となる設定が集まっています。上から順に7つのセクションで構成されています。

// 左パネル セクション一覧
01 PROCESSORS 使用するAI処理モジュールを選択。顔スワップ・補正・変換など
02 FACE SWAPPER MODEL 顔スワップに使うAIモデルを選択。品質・速度の核心設定
03 FACE SWAPPER PIXEL BOOST 内部処理解像度。高いほど品質アップ&VRAM消費増
04 FACE SWAPPER WEIGHT スワップの適用強度(0〜1)。通常は1.0に設定
05 EXECUTION PROVIDERS 処理に使うハードウェア。GPU / CPU の選択
06 EXECUTION THREAD COUNT 並列処理スレッド数。増やすと速くなるがメモリ消費増
07 DOWNLOAD PROVIDERS モデルのダウンロード元。通常は両方ONでOK

🔧 使用する
処理モジュールを選ぶ

PROCESSORSは、FaceFusionが実行するAI処理の「メニュー」です。チェックを入れたモジュールが上から順番に適用されます。複数選択で組み合わせ処理が可能です。

必須
face_swapper

顔スワップのコア処理。これをONにしないと顔差し替えは行われません。必ずONにする基本モジュール。

品質向上
face_enhancer

スワップ後の顔をAIで高品質補正。肌・目・歯のリアリティが大幅向上。品質重視なら必ずセットで有効化。

フレーム
frame_enhancer

フレーム全体を超解像化。動画・画像全体の解像度を上げたいときに使用。処理は重くなる。

変換系
age_modifier

顔の年齢を変換。若返り・老化表現が可能。プロモーション映像などの演出用途に。

変換系
expression_restorer

スワップ後に不自然になった表情を補正・復元。自然な表情に整えるのに有効。

変換系
lip_syncer

音声に合わせて口の動きを合成(リップシンク)。動画に音声ベースで口パクを適用。

変換系
face_editor

目の大きさ・鼻など顔パーツを編集・調整するモジュール。細部の顔調整に使う上級者向け機能。

カラー
frame_colorizer

白黒動画・画像をAIで自動カラー化。古い映像をカラーに復元する用途に特化。

変換系
deep_swapper

顔以外の体全体のスワップを試みる実験的モジュール。通常の顔スワップとは異なるアプローチ。

除去
background_remover

画像の背景をAIで自動除去して透明背景(アルファチャンネル)として出力。コンポジット用途に。

デバッグ
face_debugger

顔検出結果・ランドマークを可視化して表示。顔が正しく検出されているか確認するデバッグ用ツール。

✅ 初心者向け 推奨の組み合わせ

まずは face_swapper + face_enhancer の2つだけをONにしてスタート。他のモジュールは目的に合わせて追加しましょう。多くONにするほど処理時間が増加します。

🤖 スワップに使う
AIモデルを選ぶ

顔スワップの品質を決める最重要設定です。モデルによって品質・速度・特性が異なります。

inswapper_128
📦 旧世代

FaceFusion初期からの定番モデル。128px処理。比較的軽量・高速だが品質はhyperswap系に劣る。低スペック環境での動作確認用に。

inswapper_128_fp16
⚡ 軽量版

inswapper_128の半精度(FP16)版。メモリ使用量が少なく高速。VRAM不足時の代替候補。品質は標準版とほぼ同等。

simswap_256
📦 旧世代

SimSwapアーキテクチャ採用。アイデンティティ保持に特化した設計。特定の顔を強く反映させたい場合の選択肢。

📌 モデル選びの結論

迷ったら hyperswap_1a_256 または hyperswap_1a_512 から始めましょう。VRAM が 8GB 以上あるなら512版を試す価値があります。古い inswapper_128 は低スペック環境での動作確認以外ではあまり使わなくてOKです。

📐 内部処理解像度を
上げる

PIXEL BOOSTは、顔スワップ処理の内部解像度を引き上げる設定です。モデルが顔を処理する際のピクセル数を増やし、出力品質を向上させます。

FACE SWAPPER PIXEL BOOST デフォルト: 256×256
設定値品質VRAM消費処理速度おすすめ用途
128×128 △ 低品質 ◎ 最小 ◎ 最速 プレビュー・動作確認のみ
256×256 ○ 標準 ○ 普通 ○ 普通 バランス型。デフォルト推奨値
512×512 ◎ 高品質 △ 多め △ 遅め VRAM 8GB以上で高品質出力したいとき
1024×1024 ◎◎ 最高品質 ✕ 非常に多い ✕ 低速 VRAM 12GB以上・静止画の最終出力用
💡 モデルとPIXEL BOOSTの組み合わせ

モデル名が hyperswap_1a_256 の場合、モデル自体が256px設計です。PIXEL BOOSTを512に上げると内部でアップサンプリング処理が入り品質向上が期待できますが、効果は頭打ちになることもあります。

⚖️ スワップの
適用強度を調整する

FACE SWAPPER WEIGHTは、スワップ処理の強度(ブレンド率)を調整するスライダーです。ターゲット画像の元の顔とスワップ後の顔の「混ぜ具合」をコントロールします。

FACE SWAPPER WEIGHT スクリーンショット: 0.5 → 推奨: 1.0
0.0(スワップなし)
0.0
スワップが一切適用されない。元のターゲット顔がそのまま表示されます。
0.5(デフォルト値 ⚠️ 非推奨)
0.5
元の顔とスワップ後の顔が50%ずつブレンド。不自然に見えることが多いので変更推奨
1.0(フルスワップ ★推奨)
1.0
スワップを100%適用。ソースの顔が完全に差し替わる。通常はこれを使用。
✅ デフォルト 0.5 のままにしない!

FaceFusionのデフォルト値は 0.5 ですが、これは「元の顔との中間状態」になります。通常の顔スワップでは必ず 1.0 に変更してください。品質が低く見える原因の多くがこの設定のままになっていることです。

⚡ 処理を担う
ハードウェアを選ぶ

EXECUTION PROVIDERSは、FaceFusionがどのハードウェアを使って計算するかを選択する設定です。使用環境に合ったProviderを選ぶことが重要です。

directml ✓

WindowsのDirectMLを使用。NVIDIA・AMD・Intel GPU問わず動作。Windows環境での標準的な選択肢。スクリーンショットではこれがON。

cuda

NVIDIA GPU専用。最高のパフォーマンスが得られる。NVIDIA製GPUを持っているなら最優先で選択。インストール時に --onnxruntime cuda が必要。

coreml

Apple Silicon(M1/M2/M3)専用。MacのNeuralEngineを活用して高速処理。Mac使用者はこれを選択。インストール時に --onnxruntime coreml が必要。

rocm

AMD GPU専用(Linux環境)。AMD製GPU(Radeonなど)をLinuxで使用する場合に選択。Windows AMD GPUはdirectmlを使用。

openvino

Intel製品向け。IntelのOpenVINOフレームワーク経由での処理。Intel CPUやiGPUでの高速化に使用。

cpu

CPU処理。GPUが使えない環境での最終手段。非常に低速(画像1枚に数分かかることも)。GPUが使える場合は使わない。

🔑 環境別・おすすめ Execution Provider

Windows + NVIDIA GPUcuda(インストール時に指定が必要)
Windows + AMD / Intel GPUdirectml(手軽に使える)
Mac M1/M2/M3coreml
Linux + NVIDIA GPUcuda
GPU なし(どの環境も)cpu(低速)

⚠️ directml と cuda の違い

どちらもGPU処理ですが、cuda の方がNVIDIA GPUでは圧倒的に速いです。directml はNVIDIA GPUでも動作しますが cuda より20〜50%ほど遅くなる傾向があります。NVIDIA GPUがある場合は python install.py --onnxruntime cuda で再インストールして cuda に切り替えましょう。

🔢 並列処理スレッド数を
調整する

EXECUTION THREAD COUNTは、同時に処理するスレッドの数を指定します。増やすとGPU・CPUをより効率的に使えますが、メモリ消費も増えます。

EXECUTION THREAD COUNT スクリーンショット: 8
8
1(最小) 8(スクリーンショット) 〜16(最大)
向いているケース注意点
1〜2 メモリが少ない / 動作が不安定なとき 処理は遅くなるが安定しやすい
4〜8 一般的な環境(VRAM 8GB前後) バランスが良い推奨範囲
8〜16 VRAM 12GB以上の高スペック環境 OOMエラーが出る場合は下げる

📦 モデルの
ダウンロード元を選ぶ

DOWNLOAD PROVIDERSは、AIモデルファイルをどこからダウンロードするかを指定します。通常は両方ONにしておけば自動的に使えるものからダウンロードされます。

github ✓

GitHubのリリースページからモデルをダウンロード。FaceFusion公式リポジトリに紐づいたモデル配布元。常にON推奨。

huggingface ✓

Hugging Face(AIモデルの最大プラットフォーム)からダウンロード。GitHubにない一部モデルはこちらから取得。常にON推奨。

💡 ダウンロードが失敗するときは

どちらかのサービスがメンテナンス中・繋がりにくい場合は片方をOFFにして再試行すると解決することがあります。企業ネットワーク等でgithub.comがブロックされている場合はhuggingfaceのみをONにしてみましょう。

📋 設定早見表
(推奨値一覧)

各設定の推奨値をまとめました。迷ったときはこの表を参考にしてください。

設定項目初心者おすすめ高品質重視速度重視
PROCESSORS face_swapper + face_enhancer + frame_enhancer face_swapper のみ
FACE SWAPPER MODEL hyperswap_1a_256 hyperswap_1a_512 / 1b inswapper_128_fp16
PIXEL BOOST 256×256 512×512 128×128
FACE SWAPPER WEIGHT 1.0 1.0 1.0
EXECUTION PROVIDERS cuda(NVIDIA) / directml(Win) cuda cuda
THREAD COUNT 4〜8 8〜16 4
DOWNLOAD PROVIDERS 両方ON 両方ON 両方ON

パネルの設定を完全理解 🎉

各設定の意味と推奨値がわかりましたね。
最後は応用・トラブル解決・倫理的な使い方を学びましょう!

▶ 次のステップ:応用・トラブル解決・倫理へ

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